(14)『Self-Reference ENGINE』

なんかもう忙しくて本も読めてない状態ですが,この本は1回読み終わってまた連続でもう1回読みました.こういうことって珍しいよ.


Self‐Reference ENGINE (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション)

Self‐Reference ENGINE (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション)


この本は相当面白い.読んでて読み終わりたくないって思える本.今年読んだものでは1番良かったかな.20個の滅茶苦茶な話.それぞれがヘンテコな話で無性に笑える.でも最後まで読み切ると…….
作者は博士なんだって? しかも理論物理学.わかる気がするなー.時間軸も有限も無限もひっちゃかめっちゃか書き散らかしてあるから,小説を読みなれていない人には不親切で読むの苦労するかも.はまると猛烈な吸引力で最後まで読み切ってしまうんだけどね.そして最初と最後で不覚にもホロリと僕はしてしまった...そんな不思議な小説.ただのSFじゃないよ.作者さんは別の作品で芥川賞の候補になったみたいだけど,確実に(マニアックな)文壇をリードしていくと思われるので,その辺を押さえておきたい人は読むべき本.あと理屈っぽい人,哲学好きな人,理系な人にオススメ.