Pay it Forward

今日は久しぶりに楽団の練習(修論大丈夫かオイ).今年の夏の定期演奏会前から団員の親戚つながりで,定期的にプロのバイオリニストの方に練習を見てもらっています.しかしうちの楽団はアマチュアの中のアマチュアで,20人いるかいないかの人数で,それにブラスバンドなのですよ...だから(?)指揮をして頂いているのです.先生はものすごーい技術をお持ちの方なので(プロだから当然か…)我われにとっては宝の持ち腐れなのです.それでも「僕のほうも楽しいから」と言って頂いて甘えに甘えてしまっています.
で,来月から先生の本業の方が忙しく「あまり練習に参加できないからノーギャラでいいよ」と言われてしまいました.といっても今までもプロの方に練習を見てもらっているのに,毎月お支払いしている額は本当にショボショボの金額でしかありません.でもでもいくらなんでもタダというわけには….恐縮して団長・副団長・副団長(僕です)でお話をしたのですが先生の言うには「僕もこれまで自分の恩師にものすごくお世話になってきた.若いときにはレッスンを受けるにもお金がない.そうしたら恩師が“そこの譜面を整理しておいて”と言って,それをやったら半年分のレッスン料を免除してくれた.人はたくさんの人からいろいろ恩を受けて生きていくわけだけど,けっきょく受けた恩をその人に返すことはできないことが殆どだよね.だから僕は今それを他の誰かに還元しているわけだよ.君たちがまた同じように,他の誰かのためになるようなことを将来的にできればそれでいいんだよ」ということでした.
感動しながらお話を聞いていたわけです.お金の件はまた団員と話し合うとして保留になったのですが,これって映画の『ペイフォワード』そのままだとしばらく考えていました.僕もいろいろな方に恩を受けながら生きています.学生のときはたくさんの先生,友達,今でも両親には迷惑かけまくりです.でも返すことはできない.何にもできません.もう会えない人だってたくさんいる.だから僕は他の誰かにそれを返していかなきゃならない.
返せるんかな.僕はへなちょこな教員だけど,この仕事は他の仕事よりもまだたくさん返せる可能性はある.感謝を返したい,次に渡したい.できてるんかいな俺....また明日から頑張ります..