“非正規”の教員急増の衝撃

仕事から帰ってきて録画してあったクローズアップ現代「“非正規”の教員急増の衝撃」をみた.
まあこんなもんだよね.これ100%事実ですよ.



テレビで取り上げられていたのは広島の中学校.地方自治体が学校教育の予算を削減しているのに,習熟度別のクラス編成を推進しようとしたものだから教員が足りなくなってしまった.学校にいる40数人の教員の中で非常勤の先生が10数名..あれ? 自分が公立の中学校に通っていたときって非常勤の先生はいたっけ?? いないよな・・・・・・あ,いたわ.体育の先生が産休になったときにやってきた若い先生,ひとりだけ.
いろいろと狂ってるよな.小泉某が「痛みに耐えて」と国会での所信表明演説(だっけ?)で例に出した「米百俵」(ウィキペディアhttp://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%B1%B3%E7%99%BE%E4%BF%B5).僕はこれを,ただ将来のために我慢しろって話じゃなくて,後の時代の人間教育のためにみんな我慢しよう・・・という話だと思ってたんだけど・・・このままだと日本滅びるだろ普通に.



非常勤の先生の気持ちはマジで痛いほどわかる.ブログの過去ログでも読んでもらえりゃわかるけれど,自分はこの先どうなってしまうんだろうという恐怖と,本来の教員としての醍醐味であるクラス運営とか分掌をさせてもらえていない不甲斐なさと,勝ち負けを嫌でも意識させられてしまう専任教員との様々な格差と,そういうルサンチマンを抱えていた文章があるからさ.
テレビの23歳の非常勤の先生は授業が終わったらさっさと帰っていた.そりゃ当たり前だよね.学校から貰っている給料は年間170万円.それでどうやって生活する? バイトの塾講師と掛け持ちで家に帰ったら小テストの採点.この先生は何時に寝るんだろうか.僕は初年度は毎日3・4時間睡眠だったけどそんなもんでしょう.

学校の教育力は確実に低下しているよね.公立に限らず私立も助成金は減らされているし.国は予算も与えず若者の非常勤先生のやる気と根性に期待しているのかな.いまさら世代間格差を言ってもしょうがないけれど,どう考えても能力的に高い人なのに非常勤の先生はごろごろいるよ.なんなのかねこれ.

僕は非常勤と日○研を掛け持ちしていたときに,学校の生徒から「先生もう帰っちゃうの?」って言われたこと,まだおぼえているよ.たぶんずっと忘れない.国は,自治体は,学校の現場から先生を早く帰らせてしまう,専任を減らして非常勤を増加させるロクでもない制度はどうにかしてやめてくれよ.たのむから.