(34)『郊外の社会学―現代を生きる形』

郊外の社会学―現代を生きる形 (ちくま新書)

郊外の社会学―現代を生きる形 (ちくま新書)


多摩ニュータウン巡検に行ったときの寂れっぷりを思い出しました.皆が手に入れる前はモダンに憧れ,手に入れてからはポストモダン化していく・・・その宿命を郊外は背負っているのでしょう.“人と少し違ったもの”を求める世の中の傾向に僕なんかは生まれたときから馴染んでしまっているので,前世代の人が求めた型どおりのモダンの郊外を肌で感じられないのが残念ですね.そのうちカタカナ語であふれる「新郊外」がまた別のモダンを形成するのかもしれません(まあそれはモダンの定義からは外れるのだけど).


この本を読んで更に自分の研究分野である地理学と社会学の学問的な近さと,学際的研究の必要性を感じました.