最低限度の知識

定期テスト終了しました.今回の中学1年生の範囲は都道府県名と県庁所在地名という教える側としたら流れと理屈で説明できない最悪の単元でした.もうなんつーか彼らは全然都道府県・庁の位置がわからないし漢字も書けないのよ.間違いが多かったのは次の場所.



1.新潟県(市) 潟の字が死亡
2.栃木県    栃の字が死亡
3.茨城県    城が木になる
4.札幌市    ふつーに書けない
5.鳥取県    取鳥県になる
6.高松市松山市松江市が全てごっちゃ
7.熊本県(市) 能本県,態本県になる
8.那覇市    覇の字が死亡
9.愛媛県    媛の字が死亡
10.群馬県    群が郡になる
11.岐阜県(市) 阜の字が死亡
12.津市と大津市がごちゃごちゃ
13.四国の県の位置関係が死亡
14.島根県鳥取県の位置が逆転
15.広島県岡山県の位置が逆転



他にもいろいろあるけれど,とりあえず上のがほんの一部です.それでも書かせて覚えさせまくったので,どうにか日本人としての基礎知識はインプットされたはず(点数も取れていたし).「社会科は暗記科目でしょ」とか陰口を叩かれるけど,こんなの暗記というかそれ以前の問題だよね.教養ですよ.
勉強には知識と思考があって,知識がなければ思考力にまで到達しないし,思考しなければ知識は身に付かない(或いは知識として入ってくるのにものすごく時間がかかる).現在は少し前の受験戦争・詰め込み型教育の反動で「考えさせる授業を!」なんて,テレビをはじめとした媒体と世間は連呼しているけれど,たとえば野球ではいくら戦術とかテクニックを教えても,走りこみと素振りとキャッチボールができなければ試合には勝てないんですよ.
人は生きていくためには最低限度の知識は必要だし,それを身に付けること(=勉強すること)は決して楽なことじゃないでしょう.「楽しく勉強する方法を考える」なんて言っても時としてストイックにならなきゃならない.それを教育職に就いていない人はいったいどの程度考えているんですかね.ネット等の端末がこれだけ普及している時代だからこそ“ググる”ことをしないで,どれほど知識を持っていて・かつ活用できるのかが問われているのだと思うのですが.都道府県名なんてそんなの調べりゃわかるんですよ.でもそんな最低限度の知識でさえも調べるという行為と,それを知らなかった(忘れていた)という事実を恥じなきゃね.
詰め込み教育なんて揶揄する人がどれぐらいの基礎的な知識を持っているのか逆に教えてほしいですよ.