(13)『高学歴ワーキングプア 「フリーター生産工場」としての大学院』

今読んでいる本を飛び越えてこの本を読み終わりました.

高学歴ワーキングプア  「フリーター生産工場」としての大学院 (光文社新書)

高学歴ワーキングプア 「フリーター生産工場」としての大学院 (光文社新書)


読み終わりたくない本を読んでいたら,本屋でこんな本を見つけてしまって一瞬で読み終わりました.
(※あわせて読みたい博士が100にんいるむら
この本では,学生が減っていくという未曾有の危機に直面した東大をはじめとする旧帝大が,文科省主催の予算奪い合い合戦に参戦するため,大学院の定員を増員したことから悲劇は始まったとしています.事実,今いる教授たちの既得権を守るために,身の振り先のない博士を大量生産しているものとして,我われ大学院に身を置くものからは博士課程は認識されていますよ.だって博士号を取得しても論文を大量に発表しても野良博士からは脱出できない人は山ほどいるわけで.本人がいくら優秀な人であっても,特定の(力を持っている)教授の下で囲われるような環境,つまり出身大学・大学院・研究室のコネクションがないと天の声は掛かってこないというのは定説になっています.
いつの時代であってもババを掴まされる人はいるわけです.ただそれをきちんと大学院に入る前に誰かから聞かされていたのか,ということが重要になってきますよね.入るときだけ「どうぞどうぞ」,出るときには「自分の意思で入ってきたんだから後は知らないよ」では酷すぎます.だって大学教員の定員が既にいっぱいなんだもの.何のための博士課程かってことになります.そして現在大学の教員の職におさまっている人は(特に人文系で),博士号を持っていない人の方が多いというのは以外に知られていない事実ですよね.そんな論文を書いてないような人から「君はたくさん論文を書いてないからダメ!」ってワケわからなさ過ぎです.
僕は当然博士課程になんて進みませんよ.死ぬのは目にみえているし,そんなにお金ないしww.博士課程に行ったら人生白紙ですよ(誰がうまいこと言えとry).そういえば先輩は「今は博士課程に進んだら“末は博士か廃人か”って言われるそうです」と言ってました(誰がry.