(21)『キャラクター小説の作り方』
某さんがハルヒにはまった件.
アホアホな人なのでさっぱり意味がわからなかったようです.で,解説してあげたらすっかりはまったようで..
それはそれとして置いといて(ぇ
こんな本を読みました.
- 作者: 大塚英志
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2003/02/20
- メディア: 新書
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作者いわく「スニーカー文庫のような小説」とはどういうようなもので,それはどのようにしたら書けるのか…ということが書いてあるようなのですが,これはハウツー本として読まないほうがいいのかもなぁと思いました.日本における明治以来の私小説との対比とか,手塚治虫漫画の記号化されたキャラクターの確立等,「スニーカー文庫のような小説」への分析面からのアプローチにはなるほどと感心させられました.そしてアマゾンのレビューに批判的にコメントされていた「戦争の描き方」「死の描き方」まで踏み込んで本著に書かれている点には,むしろ僕は好感が持てました.なんか熱いんですよ,この人.
この本はずっと前に電車で「…でも,あれはキャラが弱いよね」なんて言っていたヲタな人(話の細部は聞き取れませんでしたが)には是非読んでほしいと思います.「ただ両目の色が違うのでは意味がないんだよ.それが物語の主題と流れに,どのように影響を及ぼすのかという点に収束しなければ」ということがわかる筈.それと,なんかこの本読んでいたら誰でも「スニーカー文庫のような小説」を書けそうな気になっちゃいます.でも,電車の中のヲタの人は今まで死ぬほど物語に触れてきたんでしょうか.漫画・アニメだけではなく,古今東西の小説,映画,古今和歌集や日本書紀だってストーリーとキャラクター構成の鍵はあると思いますよ…と,その点もハウツーではなく感情的にこの本には書かれていたのがむしろよかったです.