(20)『ムーン・パレス』

こんな本を読みました.久しぶりの小説.


ムーン・パレス (新潮文庫)

ムーン・パレス (新潮文庫)


本屋でぱらぱらと読んでみて面白そうだから買ってきました.訳者が柴田元幸さんだからというのも大きかったです.この人のはハズレがない.
そして今回も当たりだった.主人公は孤独な人です.悲しくなるほど.喪失を繰り返して,これでもかという試練.それが自分のせいだとしても,読んでいる僕がイラっとせずに共感できるようになったのは多少大人になったからかな.歳を重ねて大人になってから読むべき本.でもたぶん今はまだわかったつもりなのかも.主人公の若さを本当の意味で許容できるようになるのは,まだまだ先の話かもしれない.